「特別支援学級って、どんな生活をしているの?」
「支援学級って何をしているの?」「通常学級とどう違うの?」
このような疑問をお持ちの保護者の方は多いと思います。
実際に支援学級の子どもたちの生活を見たことがある方は少ないのではないでしょうか?
この記事では、現役で特別支援学級を担任している私の経験から、支援学級の1日の流れを紹介します。
支援学級の1日を6つの場面で紹介
1.登校〜朝の会 スタートはみんな一緒
登校は通常学級の子どもたちと同じく、登校班で一緒に登校します。
教室に入ると、ランドセルの整理や提出物の準備などの朝の準備を行います。
自分でできる子は自立して行い、難しい子には担任や支援員がサポートに入ります。
朝の会の形式は学校によって異なり、
・支援学級全体で行う学校
・各クラスごとに行う学校(私の学校はこちらです)
などがあります。
2.午前の授業|交流授業や個別対応でスタート
学校によっては、1時間目を国語や自立活動に固定してるケースもあります。
これは、朝から1時間目までの流れを一定にして、落ち着いてスタートするための工夫です。
ただし、私のクラスのように交流授業に出る子が多い場合は、1時間目は児童によって学ぶ教科が異なります。
3.休み時間|みんなの自由な過ごし方
休み時間には、以下のような過ごし方をする子がいます。
・教室で本を読む ・パズルをする
・外に出て遊ぶ
・親学級(通常学級)の友達と一緒に遊ぶ
・親学級のクラスレクに参加する
私は、通常学級の担任に「支援学級の子にも声をかけてください。」とお願いしています。
それは、少しでも通常学級との交流を行い、互いの存在を意識し合うことが大切だと考えているからです。
4.給食|準備や配膳も生活を身につける時間
学校によっては、支援学級の子どもたちが少し早めに準備を始めるところもあります。
私の学校では、他の支援学級と一緒に準備をし、食べるときには、「クラスごと」だったり、「合同で」だったりと日によって異なります。
また、中、高学年になると親学級で給食を食べる子もいます。
その場合、当番や配膳も通常級の友達と一緒に行います。
5.掃除|無理なくできる範囲内で
支援学級は人数が少ないこともあり、掃除はポイントを絞って取り組むことが多いです。
掃除も給食と同様に親学級で一緒に行う子もいます。
6.帰りの会|明日の予定をしっかり確認
帰りの会では、明日の予定を確認することがとても大切です。
支援学級の子どもたちは、学年ごとの予定や親学級での行事など、内容が複雑になりがちです。
また、親学級で配られたプリントの受け渡し漏れがないようにチェックします。
その他:交流授業って何?
「交流授業」とは、支援学級の児童が、通常学級の授業に参加することを指します。
どの教科を交流するかは、
・その子が無理なく学べるか
・集団の中で学びが進められるか
・保護者の希望と合っているか
などを保護者と学校で相談して決めていきます。
まとめ|基本的にはゆっくり・丁寧
いかがでしたか?今回は、特別支援学級の1日の流れをご紹介しました。
全体を通して感じるのは、
「支援学級の生活は、通常学級に比べてゆっくり、でも学校生活としての流れは大きく変わらない。」ということです。
これは、児童一人一人に寄り添って支援を行いつつ、通常学級との交流を大切にするための工夫でもあります。
見学はおすすめ!
「もっと詳しく知りたい」「実際に様子を見てみたい」そんな方は、ぜひ一度学校に見学の相談をしてみてください。
私は、支援学級を検討している保護者の方には必ず見学をお勧めしています。
なぜなら、「こんなはずじゃなかった…」を防げる一番の方法だからです。
最後に
今回の記事が支援学級を検討中の保護者の方の不安を少しでも軽くできたら嬉しいです。
今後も支援学級や発達支援について、現場の目線でなるべくわかりやすく発信していきたいと思います。
それでは、また次の記事でお会いしましょう!