特別支援学級を勧められ、「子どものために入級してもいいかもしれない」と思ったら、ぜひお子さんが入る予定のクラスを見学させてもらいましょう!
実際の教室を見ることで、入級後の学校生活を具体的にイメージしやすくなります。
この記事では、保護者の方の
「どうして見学をするの?」
「見学の時には何を見て、どんなことを確認すればいいの?」
という疑問にお答えします。
1 特別支援学級の見学は必ずしましょう
まず、特別支援学級への入級を検討しているなら、実際に入級する予定の教室を見学することをおすすめします。
私が入級を希望する保護者の方と面談する時には、必ず見学の日程を組むようにしています。
もし、学校側から見学の話が出てこなかった場合は、こちらから必ず申し出てみましょう。
「特別支援学級では、どのような学習をしているのかな?」
「うちの子にあった環境なのかな?」
といった疑問も、実際に教室を見ることで具体的に考えられるようになります。
入級後に「思っていたのと違った」とならないためにも事前の見学は大切です。
2 どうして見学が必要なの?
見学が必要な理由は、大きく2つあります。
1つ目は、入級後ミスマッチを防ぐためです。
・もっと個別で学習を見てもらえると思ってた
・想像していた教室より狭い
・なんだか雰囲気が子どもに合わないように感じた
これらは事前に見学をすることで気づける場合があります。
もちろん見学した印象だけで全てがわかるわけではありません。
それでも実際にの教室や学習の様子を見ることは、入級を考える上で大切な判断材料になります。
2つ目は、保護者の方には特別支援学級に入る前に、事前に確認してほしいポイントがあるからです。
一口に特別支援学級と言っても、教室の環境や学習の進め方、先生の配置などは学校によって異なります。
そこで今回は、実際に教室を見学するときに確認して欲しいポイントを5つ紹介します!
3 見学の時に確認すべきポイント 5選
以前の記事で、特別支援学級への入級を検討する面談の際に確認しておきたいことを紹介しました。

まだの方は、こちらも読んでみてください!
今回は、もう一歩踏み込んで、実際の教室を見学するときに確認したいことをご紹介します。
① 教室の雰囲気まず確認してほしいのが教室の雰囲気です。
明るい雰囲気なのか、暗い雰囲気なのか。子ども達はどのように過ごしているのか。同じ学年の子どもはいるのか。
こうした点を実際に教室を見ながら確認できるとよいでしょう。
また、先生と子ども達がどのように関わりながら学習しているかも大切なポイントです。
できれば、子どもたちが安心して楽しく過ごせる雰囲気の教室だと嬉しいですよね。(私はそんな教室になるように心がけています!笑)
ただし、見学した日がたまたま落ち着かない日だったり、活動の内容によって教室の雰囲気が違ったりすることもあります。
一度の印象で判断せず、気になることがあれば先生に質問してみましょう。
②学習の形態
次に確認してほしいのが学習の進め方です。
特別支援学級では、一人一人の教育的ニーズに応じた指導が大切になります。
しかし、在籍している人数や学年、学習内容によっては、少人数の一斉授業が中心になる時間もあります。
お子さんに学習面での困難さがある場合には、「個別で学習を見てもらえる時間はどのくらいあるのだろう?」と気になる保護者の方も多いのではないでしょうか。
そんなときには
「一人ひとりの学習進度に合わせて指導していただけますか?」
「個別に学習する時間は、週にどのくらいありますか?」
のように質問されるとよいでしょう。
もちろん、個別学習が全てではありません。お子さんの実態や学習内容に応じて、個別学習と集団での学習を組み合わせることが大切です。
私の経験上、パーテーションなどで、学習スペースを区切ると、周囲の刺激が減り、集中しやすくなる子どももいます。
とくに周りの音や人の動きがきになりやすいお子さんの場合は、集中して学習できる環境が整っているかという視点で教室を見てみるとよいでしょう。
③支援員さんの配置
特別支援学級では、担任の先生に加えて、支援員さんが子どもたちの学習や生活をサポートしている場合があります。
支援員さんは、子どもたちの勉強や生活をサポートしてくれる頼れる存在です。
特に確認してほしいのが、交流学級で学習するときのサポート体制です。
交流学級とは、特別支援学級に在籍する子どもが、通常の学級の子どもたちと一緒に学習したり活動したりする学級のことです。
お子さんによっては、交流学級での授業中に、先生や支援員さんのサポートが必要になることもあります。
例えば、授業の内容を理解するための補助や、困ったときの声かけ、次に何をすればよいかの確認などです。
また、支援員さんが交流学級での様子を担任の先生と共有することで、子どもの頑張りや課題を把握する手がかりになることもあります。
そこで、見学の際には次のようなことを確認してみましょう。
- 「支援員さんは何人くらい配置されていますか?」
- 「交流学級での授業にも付き添ってもらえますか?」
- 「子どもの状況に応じて、どのようなサポートを受けられますか?」
支援員さんの配置や支援の方法は、学校や自治体、子どもの状況などによって異なります。
人数だけで判断するのではなく、お子さんに必要なサポートをどのように受けられるのかを確認することが大切です。
④教材・教具の充実
教材や教具がどのくらいそろっているかも、見学の際に確認しておきたいポイントです。
特別支援学級では、子どもの実態に応じて、さまざまな教材や教具を活用します。
例えば、具体物を使って数の概念を学んだり、視覚的な教材を使って手順を理解したり、遊びや体験を通して生活に必要な力を身につけたりします。
また、自立活動では、一人ひとりの課題に応じて、さまざまな教材や活動が取り入れられます。
教材や教具の選択肢が多いと、子どもの興味や得意なことに合わせて学習方法を工夫しやすくなります。
同じ課題に取り組む場合でも、教材を変えたり、活動の方法を工夫したりすることで、子どもの意欲や理解が高まることもあります。
一方で、教材や教具の種類や数は、学校の環境や予算などによって違いがあります。新設されたばかりの学級では、これから少しずつ整えていく段階かもしれません。
そのため、教材や教具がたくさんあるかどうかだけで、学級のよしあしを判断する必要はありません。
大切なのは、目の前の子どもに合った教材を選び、学習に活用しているかどうかです。
見学の際には、教材の数だけでなく、子どもたちがどのような教材を使って、どのように学んでいるのかにも注目してみてください。
⑤担任の先生の経験、専門性
最後に確認してほしいのが、担任の先生の経験や専門性です。
特別支援学級では、一人ひとりの特性や教育的ニーズに応じた指導が求められます。そのため、担任の先生が特別支援教育についてどのような経験を積んできたのかは、気になるポイントの一つだと思います。
教員免許には「特別支援学校教諭免許状」があります。
私自身も、特別支援教育について専門的に学びたいと思い、この免許を取得しました。
ただし、特別支援学級の担任になるために、この免許状が必ず必要というわけではありません。
また、免許を持っていることだけで、先生の指導力や子どもとの相性が決まるわけでもありません。
免許を持っていなくても、日々教材研究を重ね、一人ひとりに合った指導を工夫している先生はたくさんいます。
反対に、特別支援教育の経験が豊富な先生であっても、すべての子どもに同じ方法が合うわけではありません。
大切なのは、先生が子どもの様子をよく見て、その子に合った指導や支援を考えてくれるかどうかです。
とはいえ、見学の場で「特別支援学校教諭免許状を持っていますか?」と直接聞くのは、少し尋ねにくいと感じる方もいるかもしれません。
そんなときは、例えば次のように聞いてみてはいかがでしょうか。
- 「先生は、これまで特別支援学級を何年くらい担当されてきたのですか?」
- 「子どもの特性に合わせて、どのような指導や支援をしていただけますか?」
なお、特別支援学級の担当経験が少ない先生が担任になることもあります。
その場合も、経験年数だけで判断するのではなく、先生と保護者が情報を共有しながら、お子さんに合った支援を一緒に考えていくことが大切です。
面談のときだけでなく、必要に応じてこまめに連絡を取り合い、お子さんがよりよい学校生活を送れるように連携していきましょう。
4 まとめ
今回は、特別支援学級を見学するときに確認したいポイントを5つ紹介しました。
- ① 教室の雰囲気
- ② 学習の形態
- ③ 支援員さんの配置
- ④ 教材・教具の充実
- ⑤ 担任の先生の経験や専門性
もちろん、学校やお子さんの状況によって、ほかにも気になることが出てくると思います。そのときは、遠慮せず先生に確認してみましょう。
特別支援学級への入級を考えるとき、お子さんも保護者の方も、たくさんの不安や迷いがあると思います。
「本当にこの選択でいいのかな?」「うちの子に合った環境なのかな?」と悩むのは、それだけお子さんのことを大切に考えているからこそですよね。
だからこそ、実際に教室を見学し、先生と話をしながら、入級後の学校生活を具体的にイメージしてみてください。
この記事が、保護者の方の不安を少しでも減らし、お子さんにとってよりよい選択を考えるきっかけになればうれしいです。
それでは、また次の記事でお会いしましょう!